WEBデザインの観点から見たネットショッピングモール「楽天市場」について書きます。
前回に引き続き、今回は「その2」です。
DOCTYPE宣言が無い
楽天市場の店舗サイトのコードを見ると、驚いたことにHTML冒頭に必須の要素である「DOCTYPE宣言」がありません。
無いんですよ、DOCTYPE宣言が!
なんということでしょう。
「DOCTYPE宣言」とはこういうやつです(HTML5の場合)↓
<!DOCTYPE html>
HTMLの知識が有る人は分かると思いますが、DOCTYPE宣言が無いサイトなんて、古い個人の趣味サイトぐらいしか考えられないと思います。
でも、楽天市場は全ての店舗サイトが無いんです。
WEBデザインの観点から見ると、楽天市場は日本最大級の化石モールです。
他のネットショップ運営サービスは?
ちなみに、楽天以外のネットショップ運営サービスは、どこもDOCTYPE宣言が有ります(それが当たり前です)。
ざっと主要サービスのHTMLのバージョンを見てみると、
- yahooショッピング:HTML4.01
- カラーミーショップ:XHTML1.0
- Amazon:HTML5
- BASE:HTML5
- STORES JP:HTML5
となってます。
上からバージョンが古い順に並べてます。
最新がHTML5です。
これ見ると、Yahooの「HTML4.01」もどうかと思いますが、楽天はそれ以前のレベルだということです。
DOCTYPE宣言が無いとどうなるか?
では、サイトのコードにDOCTYPE宣言が無いとどうなるか?
少なくとも「HTML4.01」以降のDOCTYPE宣言が有れば、ブラウザ(古いバージョンのIEを除く)は常に最新の描画モード(標準モード)でWEBサイトを表示します。
ところがDOCTYPE宣言が無いと、ブラウザは常に「互換モード」という古い描画モードでの表示となります。
互換モードでは、新しいコードが使えず、CSSによる表示内容が標準モードと違ってきます。
どのくらい違うかは下記サイトを参照してください。
DOCTYPE宣言無しの理由
楽天市場が未だにDOCTYPE宣言無しのサイト構造を維持している最大の理由は、おそらくサイト内で古いコードが横行しているため、互換モードで表示せざるを得ないのだと思います。
標準モードでは古いコードが機能する保証が無いですからね。
しかし、そもそも古いコードが横行している理由は前回に書いたように、
楽天市場の構造的問題で、これを維持し続ける限りはいつまでたってもDOCTYPE宣言無しの状態を続けざるを得ません。
悪循環です。
今の古い遺物のような店舗サイトを、最新のコードに準拠したサイトに変更するには、よっぽどの荒療治が必要でしょうね。
たぶん楽天のWEB担当者は頭を抱えているのでは?
余談ですが
楽天の担当者はともかく、この劣悪環境の中でサイトを運営している店主さんには、お疲れ様ですとしか言いようがないです。
また、楽天の店舗サイト制作を依頼されて、コードを見て驚愕中のコーダーさんにもお疲れ様ですとしか言いようがないですw
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