2000年代の後半に、「SecondLife」(セカンドライフ)という米国発の仮想空間が一世を風靡しました。
おぼえてる人もいると思います。
インターネット上の仮想世界で、ユーザーは好みのアバターになって生活します。
いわゆるMMORPG(オンラインゲーム)とは違って、ゴールや目標などはありません。この三次元世界を模した仮想世界で、何をしようと自由です。
運営は米国のリンデンラボ(Linden Lab) 社が行っています。
このセカンドライフ、人口も最盛期と比べるとガクッと減ったようですが、今も細々と運営されているようですね。
かくいう私は、最盛期当時、セカンドライフ(以下、SLと略します)にはまって、あの仮想空間で3年ほど遊びました。
その思い出話も絡めつつ、SLについて書きます。
SLのバブル時代
私がSLをやっていたのが2006~2008年頃だったと思います。
SLが最も賑わっていた時期でした。
世界や日本の著名な企業の参入も相次ぎ、TVや書籍などで大いに紹介されて、ユーザー数(人口)も激増しました。
当時のニュース記事も残ってますが、
なんだか栄枯盛衰を感じます(-_-)
トヨタが支店を出したり、電通がSL内の広大な土地を買い占めたりと、あの頃はバブルだったなあ~
仮想空間内のビジネス
2006年、私も好奇心でSLに登録しました。
登録は現在も無料で行えるようです。
始めた当初は、SL内の広大な仮想空間をうろうろと見て回っていたのですが、そのうち探検にも飽きてビジネスのまねごとを始めました。
商品販売の仕事です。
SL内ではリンデンドルという通貨が流通していて、これが米ドルと換金できます。
いわゆるリアルマネートレーディング(RMT)ってやつで、米ドルを経由することで日本円にも交換できます。
私は月ウン万円程度の小銭をSL内の商売で得ていました。
これがけっこう面白かったです。
他にもビジネスを行っている人は多くて、土地売買から武器制作に至るまで、いろいろな職業がSL内で花咲いていました。
SL内でデザインに目覚める
私は、商品販売は友人2名とチームを組んで行ってました。
友人Aがクリエイター、友人BがブログやSNS執筆等の宣伝担当、私が販売担当です。
扱う品は、衣服・髪・身体(スキンとシェイプ)など。
2人とはSL内で出会い、リアルでは顔も年齢も性別も知らないです。
友人AとBはSLでは女性となってましたが、実際のところどうだったのか分かりません。
商品販売は、最初は他店のショッピングモールなどの棚をお借りして行っていたのですが、そのうち土地をレンタルして自前の店舗を持ち、最盛期には4店舗ほど運営していました。
この時に、販促用のPOP広告を私が作成していました。
当初はクリエイターの友人Aが作成していたのですが、商品そのものの制作が忙しくなって、私が担当することになりました。
それまでデザインなんて全く興味も関心も無く、任されたときは困惑しましたね。
とりあえずGIMP(フリーの画像編集ソフト)使って見よう見まねでPOPを作りました。
最初はド下手でしたが、作るうちにコツもおぼえて次第にうまくなっていきました。
面白かったのが、良いPOPを作ると売上もグンと上がることです。
逆に下手な時は売上も芳しくなかったです。
商品そのものが良くてもPOP次第で売上が左右されるんだと実感しました。
それからPOP作成が楽しくなりました。
いろいろなデザイン関連のサイトや本など見て研究したりもしました。
それまでデザイン制作なんて縁の無かった人間でしたが、SLがきっかけでその面白さに目覚めて、それが今の仕事につながりました。
おそらくSLをやってなかったら、今は全然違う仕事をしているでしょうね。