Google「AIモード」の激震(その2)WEB制作への影響

Google「AIモード」の激震(その2)WEB制作への影響

Googleが検索に「AIモード」の搭載を発表しました。

Google「AIモード(AI Mode)」の激震(その1)検索の変化と今後のサイト運営

今回は「その2
WEB制作への影響について書きます。

多くの人々は検索によっていろいろなWEBサイトの存在を知ります。
また、検索対策はWEB制作の大きな柱の一つ。
これの変化・役割低下はWEB制作者として大きな問題です。

WEB制作者にとって深刻な問題

前回にも書きましたが、Google検索は近いうちに大幅に変化します。
「キーワード型検索」ではなくなります。

従来の「キーワード型のGoogle検索」には、2つの側面がありました。

  1. 【検索利用者の視点】質問に対して最適な回答サイトを提示してくれる
  2. 【サイト運営者の視点】サイトをアピールする場

Googleは、「1」がこのままではChatGPT等に負けることを予測して、「AIモード」への切り替えを行います。

で、問題は「」ですよ。
サイトをアピールする場が消えます。
Googleさん、我々は見捨てられるのでしょうか?

これ、WEB制作者にとっては激震になると思います。
当然ながらアクセスそのものも減少しますし、そもそもサイトを作る動機が減ります。

例えるならば、
固定電話の時代に、NTTが電話帳・タウンページの発行を辞めたようなものです。
(40代以上なら深刻さが理解できるでしょう)

そりゃ大混乱ですわ。
大げさに言えば「存亡の危機」です。

代替サービスの出現を予想

私は予想として、この「サイトをアピールする場」が無くなる穴を、他のサービスが埋めるだろうと思っています。

自己アピールの場や手段を求めるのは企業・店舗の本能です。
商売に直結するからです。

自由主義経済にあっては、こういう需要があるところには、必ず供給が生じます。

そこにビジネスチャンスがある、というわけで誰かがその種の代替サービスを作るだろうと予想します。

なので、短期的には大混乱になると思いますが、長い目で見て心配はしておりません。

ただ、あくまでも「代替サービス」であり、今のキーワード型検索の穴を完全に埋めるのは不可能です。

Google検索が主流になる前のネットの状況

・・・ところで、そもそもGoogle検索が主流となる前、サイトはどうやって自己アピールをしていたのか?
世間にどうやって知ってもらっていたのか?

温故知新的な内容ですけど、興味ある人もいると思います。
ただ、それ書いてると長くなるので、これは稿を改めて別記事に書こうと思っています。

SEOの消失

あと、WEB制作者にとって大きいのは「SEO」という概念が消えることです。

もちろん、従来のSEOの中でサイトにとって有益な部分は生き残るだろうと思います。

例えば、

  • サイトの軽量化
  • 文章構造をハッキリさせる
  • 良質なコンテンツの作成が本質
  • 「E-E-A-T」等の指標

などです。

ポジティブに捉えるならば

このSEOの消失を超ポジティブに捉えるならば、

サイト制作が気楽になりますよ!

ということです。

検索順位で「2位だ」「5位だ」「圏外だ」などと悩むことなく、クライアントに「1位取れなきゃダメ!」と責められることもなくなり・・

肩の力抜いて、もっとセンスと技術を全面に出して、格好良いサイトを作りましょう。

Google様の意向に縛られずに、サイトを作るのも素敵なことだと思います。

クライアント・経営サイドの視点

さて、ここでサイトを発注するクライアント・経営サイドの視点で考えてみます。

今後、クライアントの中には、

効果があるか無いのか分からないサイトを作る必要があるのか?

そういう人も増えてくるでしょう。
Googleのキーワード検索という分かりやすい指標が消える以上、当然のことです。

これはサイトのタイプによって様々だろうと思います。

比較的、堅調なサイト

比較的、堅調なのは

  • 世間で需要のある分野の企業・店舗サイト

こういう実需があるジャンルのサイトは影響少ないです。
検索うんぬんは関係ありません。

減るサイト

逆に、実需ではなく検索のみでアクセス稼いでいたようなサイトは、減るでしょう。
というか、誰も記憶にとどめなくなると思います・・

例えば、

  • 検索からアクセスを誘導していたオウンドメディア・ECサイト
  • 名刺代わりの感覚で作ったようなサイト
  • アフィリエイト目的のサイトやブログの大半

こういうものは確実に減るでしょう。

ただ急には無くならないです。
変化に鈍感な人も多いからですw
・・・それはWEB制作者には救いかもしれませんが(^_^;)

前門の虎と、後門の狼

2023年あたりからAIの進歩が加速化しました。
それに伴い、WEB制作には2つの困難な事象が起きたように思います。

WEB制作へのAI技術の浸透⇒自動化・省人化
今回の「Google検索の変化」

いわば、前門の虎と後門の狼みたいなものです。
今、WEB制作者はこの両禍に挟まれつつあります。

世の中の事象を固定して考えない

現状、企業や店舗が自らの情報を、一括して表現するのに最適な手段が「WEBサイト」です。

ただ、これは永遠なものではありません
他に最適な手段が現れたら、すぐに取って代わられるでしょう。

あまり世の中の事物や事象を固定して考えないことです。

状況により世の中の流れは簡単に変化します。
それは今回の「Googleショック」や最近の「AIショック」でよく分かったと思います。


すずはらりんごさんのイラスト

うーむ。「前門の虎・後門の狼」か・・・。
これ、実際に虎と狼に挟まれたらどうすればいいのさ?

創ken

まあ、孔明的な「二虎競食の計」は冗談として(^_^;)
戦って勝つか、撤退して逃げるか、どちらかでしょうね。

すずはらりんごさんのイラスト

現実問題、職業的に君はどうするの?

創ken

戦えるうちは出来るだけ粘りたいと思いますが、
どうにもならなくなったら撤退・転職しかないでしょうね。
・・おそらく親和性のある「マーケティング」関連の仕事に逃げ込む同業者が増えると予想しています。

すずはらりんごさんのイラストページ

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