Adobeストックに3つの新機能が搭載されました。
このうち、主に「画像拡張」を解説します。
*機能の使用にはAdobeアカウントでのログインが必要です。
*Adobe Creative Cloud前提の解説となります。
*Adobe Stock | ロイヤリティフリーの高品質な写真、ベクター画像、およびビデオ
目次
AdobeストックのAI機能「画像拡張」
「画像拡張」とは、画像の外の部分をAIが生成拡張する機能です。
最近はこの機能を搭載したツールやアプリも増えてきました。
例えば、同じAdobeのPhotoshopにも去年実装されました。
ただ、Adobeストックのような、ブラウザ上の素材サイトにも、この機能を搭載したのは驚きました。
他の素材サイトに対して、AI機能で差を付けようというAdobeの戦略なのでしょう。
画像拡張の使用手順
では早速、試してみましょう。
Adobeストックの一覧画面を開きます。
画像の右上の三点リーダー(その他のオプション)から、「編集」をクリック。
あるいは、画像の個別画面では左下の「編集」をクリック。
すると編集画面が開きます。
「背景を削除」
「画像を拡張」
「背景を置換」
と3つの選択肢があるので、「画像を拡張」をクリックします。。
実験してみる
こちらの画像で試してみます↓
拡張方向は4択です。
- 横
- 縦
- ワイドスクリーン
- 正方形
今回は「縦」を選びます。
縦の上と下に拡張します。
(*方向によっては不可能な場合もあります)
「生成」をクリック。
すると、以下のような画像が生成されした。
・・・この謎空間はなんでしょうね?
まあ、全身像が撮れたので良しとしましょう。
(足が大きすぎのような気もするけど)
生成される画像は3パターンになります。
どれを選んでも良いです。
ダウンロードする場合は画面右上の「ライセンス版」をクリックします。
ダウンロードされる画像ファイルは「jpeg」となります。
当然、ウォーターマーク(透かし)は無く、正式な画像となります。
今まで画像のサイズで見切れてしまっていた部分が、AIで生成されるのは便利ですね。
他の画像も試してみる 1
他の画像も試してみましょう。
よくあるビジネス素材の画像です。
見切れてしまっている上下が気になるので
これを縦に拡張します。
おい・・
妖怪化してるんですけど。。
しかも左右に眷属が集ってるし。
他の2パターンも魑魅魍魎軍団になってました。
こんな妖怪画像、ダウンロードするのはネタに困ってるブロガーだけですw
Adobe君も少し考えたほうが良いです(^_^;)
他の画像も試してみる 2
いろいろ人物画像を試してみましたが、妖怪化が頻発します。
では、風景画像はどうなるのか?
この古風な建物画像で試してみます。
これをワイドスクリーンで横に拡張すると、
全く違和感がありません。
これは実用レベルでしょう。
画像拡張機能の総評
いろいろ見てきましたが、この拡張機能は
- 人物画像は、もの凄く不得意
- 場所画像などは、おおむね得意
こういうパターンのようです。
自然や風景画像・場所関連の画像ならば、十分に実用的だと思いました。
他の機能を試してみる
あと、拡張以外の他の機能もご紹介しましょう。
背景を削除
これは普通に背景を削除する機能です。
ただ、他のツールを使わずに、Adobeストック内で削除できるのは便利です。
背景を置換
これは要望に応じて背景を入れ替えますよ、という機能です。
以下の画像で試します。
要望を記入します。
いわゆる「プロンプト」ってやつです。
試しに「大学のキャンパス」と入れて生成しました。
どことなく、某K大っぽい画像になりました。
注意事項 1
これらの編集機能のうち「画像拡張」「背景置換」の2つの機能は、使うと生成クレジットを1消費します。
「背景削除」は生成クレジットの消費にはつながりません。
ただし、それをダウンロードすると、どの機能であってもプランクレジットを1消費します。
注意事項 2
一旦、購入してライセンス権を取得済の画像に関しては、この「編集」機能は使えません。
*記事では説明の都合上、最初に購入済の画像を掲載しています。
また、同じ編集機能の中でも「画像拡張」「背景削除」「背景置換」は、一つのみ使えます。
(複数試すのはOKです)
なので、編集機能を使った後に画像をダウンロードすると、以下のような警告文が表示されます。
これ以降は編集不可ですよ、との表示です。
注意事項 3
中には画像の拡張機能を使って、妙なことを考える人もいるかと思います。
例えば、こんな画像で、
縦に拡張したらどうなるか(!)という人もいると思います。
(*絶対にいます)
が、・・・Adobe君に必ず阻止されますw
そして、あまりしつこいと、
何故か目玉が大きい動物が表示され、
エラーとなります。
妙なことはできません。
あきらめましょう。
指が6本になったり、首が長くなったり。
AIは人間より妖怪が好きなんでしょうか(^_^;)
それと、素材サイトにまでAI機能を導入するなんて、
これからの制作系業界の、行き着く先を暗示してるような気もする。
なんせWordにまでAI搭載のご時世ですからね。。
面白い新機能だが、人物画像の妖怪化は大問題だな。