今話題の「chatGPT」を中心に、AIサービスに関して何回かに渡って記事を書きます。
今回からはWEB制作への影響に関して書きます。
WEB制作は「コーディング」「デザイン」の2つの分野に大別されます。
この両面からAIの影響を予想してみます。
今回は「その2」
コーディングについてです。
*ほぼ主観全開で予測しています。
目次
AI技術とコーディング
WEB制作の中でも、コーディングはAIの進歩に大きな影響を受けるだろうと思います。
コーディングは論理的な思考を必要とするので、幾多もある職種の中でもAIの得意な分野でしょう。
近い将来、WEB制作のコーディングでは、
- 人間が、モックアップやデザインカンプの画像データをAIに入力
- AIが、画像認識技術で要素を抽出
- AIが、HTML・CSS・JavaScriptのコードを自動生成
こういう処理手順のAIツールが出現するだろうと予想します。
AIのコーディングでのタスク
上記の場合、タスクの流れは
「1.カンプ画像認識」「2.分析」「3.コード生成」
と、なります。
人間にとって、この3つの中で難しいのは「3」です。
逆に、AIにとっては意外なことに「1・2」が難しいだろうと思います。
ちなみに、最近は巷で幾つかの画像作成AIが人気を博してます。
その画像生成AIは、意外なことに文字の作成が苦手なんですね。
それと同じ理屈です。
人間と違って視覚で直感的に物事を捉えられず、データに変換して認識してるからです。
現状、chatGPTなどではテキストの入力しかできませんが、プラグインを使った画像ファイルの読み込みなども実装の目処が立っています。
*Chat GPTプラグイン機能がいつ使えるのかや使うための準備を解説
この中の「コードインタプリタ」という機能を使って、やがて画像認識なども可能になるでしょう。
AIによるコーディング:現状は未熟な段階
先日(3/15)、ChatGPTの開発会社である「Open AI」が、カンプからコードを自動生成するデモを行ったそうです。
また、Youtube上にはその種の「AIにコーディングさせる」動画が幾つか投稿されています。
*【ChatGPT】コーディングなしでAIがウェブサイトを作ってくれる時代が近づいてきました
いろいろ見ましたが、まだまだ未熟な段階ですね。
ただ、今のAI技術は、MicrosoftやGoogleなどの巨大なテック企業が莫大な投資をしているので、急激な進歩を遂げています。
現時点ではまだまだ半人前のレベルですが、やがては実用レベルとなるでしょう。
実用レベルになるのはいつ?
では、それは「いつ」なのか?
YoutubeなどでChatGPTの紹介動画を上げている人達は、「あと1~2年で可能」との予想が多いですね。
私はそれよりは少し慎重なので「5年以内」と予想しておきます。
あくまでも私の直感に過ぎませんが、標準的なビジネスサイト程度のコーディングならば、それぐらいで実用レベルに達すると予想します。
Adobeあたりがやりそうな予感
将来的にはAdobeあたりが、先陣切ってそういうツールを作りそうな気もします。
以前、Adobeには「Adobe Muse」というソフトがありました。
今のノーコードツールの先駆けみたいなソフトで、サイトのデザインを作ると、それに合わせて裏でコードが自動生成されます。
当ブログも記事にしたことがあります(*削除済)。
「Adobe Muse」は当時の技術の限界のため、シンプルなデザイン&煩雑なコードのサイトしか作れず、数年前に消えてしまいました。
でも、あれは着眼点は良かったです。
彼らはAI技術の進展に伴って「Muse」的なツールを再び作るのではないかと思います。
例えば、「XD」や先日傘下に入れた「Figma」などでサイトのプロトタイプを作ると、後はAIがコードを自動生成するようなツールです。
「XD」などを使うと、上記で書いた「1.画像認識」のタスクがかなり楽になると思います。
「XD」のプロトタイプは、画像と違ってそれ自体がすでにコードですから、AIは認識しやすいでしょう。
ノーコードツールにもAI機能が
Adobe以外では、幾つかあるノーコードツール・ローコードツールにも、AI機能は搭載されていくと思います。
「STUDIO」「Wix」「Jimdo」など。
競争が激しい業界ですから、AI活用は進むだろうと予想します。
私もこれらのノーコードツールに関しては、一般的な知識以上のものは持ってません。
ですが、現状でも一定レベルのデザインを作成すれば、コードを自動作成する機能を持っているようです。
将来的には、コード生成にAIを活用することで、巧緻なデザインも可能になるのでは、と思います。
結局、コーダーの仕事はどうなる?
いろいろ書いてきましたが、現状でのAIのWEB制作でのコーディングは未熟なレベルに過ぎません。
ただ、これが数年後に実用段階に達すればどうなるか?
確実に人間のコーダーさんの需要は、減少するだろうと予想します。
残念ながら、おそらく半減以下になると思います。
ただ、無くなりはしないでしょう。
一定レベル以上の巧緻で複雑なデザイン・レイアウトのサイトでは、まだまだ人間のコーダーが必要でしょう。
AIも進歩してますが、WEB制作の技術も日々進歩してるので、その先端領域においてはコーダーさんが活躍する余地は残り続けると思います。
あと、AIは間違ったコードも書きます。
そこは人間の目によるチェックが必要となります。
さらに言うと、減っていく人間によるコーディングの中で、勝者となるのはAIをアシスタントとして活用するコーダーさんでしょう。
そういう人は、時短で効率良くコードを書いて勝者となるでしょう。
次回予告
次回「その3」は、WEB制作の中のデザイン分野への影響について考えます。
次々回「その4」では、案外ここに触れる人は少ないのですが、AI技術の進化が検索の表示形式を変えていき、それがWEB制作の発想に大きな変化をもたらすと思います。それについて書きます。
望むわけ無いでしょ(^_^;)
メシの食いっぱぐれになるわけですから、現状のままぐらいがちょうど良いですよ。
君もここ数年ぐらいで、やっと収入も安定したのにな。。
(*個人情報漏洩)
まあ、要するに必要なのは、
「悲観的に予想し備え、事態がおきれば楽観的に行動する」
ってことです。
これは危機管理の鉄則なんです!
・・・なんか格好良いこと言ってるな。
おいおい、君らの業界にとっては、これは重大問題じゃないのか?
君はそういう未来を望んでるわけ?