『24 (シーズン4)』のベルース君が可哀想

『24(シーズン4)』のベルース君が可哀想

Amazonのプライムで米TVドラマの「24」を見直しています。

「24」は10年ぐらい前にハマって、当時シーズン6あたりまで見た記憶があります。
今回プライムに加入したことをきっかけに、シリーズ1から再び見ています。

やっぱり「24」は面白いです。
ジャック・バウアー最高です。

ただ、シーズン4に出てきた「ベルース・アラス」という脇役の少年が、あまりにも扱いが不憫すぎて不憫すぎて、思わずブログに書きたくなりました。

両親がテロリスト

ベルース君は17歳で、両親と3人暮らしです。
真面目で聡明な性格です。

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彼の家族は、数年前に中東から米国に移住してきました。

ところがこれは建前で、実は両親はテロ組織のメンバーで、米国を壊滅させるためにやってきました。

このテロ組織というのが、米国防長官誘拐・原子炉メルトダウン・米大統領暗殺・核兵器強奪と、もう何でもありの超有能組織です。

この家族は、米国社会に溶け込んで臥薪嘗胆すること数年、いざテロを起こそうとするわけですが、息子のベルース君が米国的価値観に馴染んでガールフレンドまで作って、両親はこれに憤慨します。

ここからベルース君の受難が始まります。
以下、箇条書きで書きます。

怒る父親「駄目息子」認定

◇ベルース君の軟弱ぶりに怒った父親は、彼にガールフレンドを殺せと命じます。

◇逡巡する彼に業を煮やした母親が、ガールフレンドを毒殺します(このガールフレンドはすごい美少女でした)

◇父親はベルース君を「駄目息子」として殺害することを決意します。

◇父親はガールフレンドの遺体を山に埋めてこいと彼に命令。

◇山で遺体を埋めようとすると、父親に命じられた手下のテロリストがベルース君を殺そうとします。

◇これを察知したベルース君は、逆に手下をシャベルで撲殺します。

◇怒った父親は母親に彼を連れてこいと命令、母親はこれに逆らいベルース君と逃亡します。

◇父親がこれを追いかけ銃撃し、母親が負傷。

◇母親をホテルの一室にかくまったベルース君は、病院勤務の叔父のもとを訪ねて鎮痛剤をもらおうとします。

◇しかし、病院にやってきた父親が叔父を射殺します。

◇ここでジャック・バウアー登場。CTUの現場部隊と共に病院に駆けつけます。

◇病院の一室に立てこもった父親はベルース君を人質にします。

◇ジャックの奇襲により父親の手が離れた隙に、銃を奪ったベルース君は父親を射殺、彼と母親はCTUに保護(監禁?)されます。

誤解でCTUから拷問

ここで不幸が終わったように思ったのですが、ここから怒濤の後半が始まります。

◇テロ組織の親玉を捕らえるために、ジャックは母親を説得して(脅して)、潜入捜査として母親と共に組織内に潜り込みます。

◇しかし、テロの親玉はこれを看破して母親を殺害、ジャックは捕虜となります。

◇この時、テロ組織による米大統領暗殺計画が進行中で、テロ親玉はこれを欺瞞するために、CTUにジャックとベルース君の捕虜交換を持ちかけます。

◇CTUは「あのジャックと交換なんて、ベルース君が重要な情報を持っているに違いない」と勝手に思い込み、吐かせようと彼を問い詰めます。

◇しかし、ベルース君は何も知りません。怒ったCTUは彼を拷問します(児童虐待)。

◇拷問しても何もでてきません。諦めたCTUはベルース君とジャックを交換し、彼は哀れなことにテロ組織に引き渡されました。

ベルース君が可哀想

不幸の嵐ですね。
ベルース君が可哀想すぎです(>_<)

人質となった一般市民を救うために公務員が身代わりを申し出るというのが、よくあるパターンですが、この場合は逆ですからね。

CTUの捜査官(ジャック)を救うために、未成年の一般市民をテロリストに差し出すというのは、頭がおかしいとしか思えません。
CTU狂ってます。未開部族です。常軌を逸してます。

しかも、捕虜交換の際に、ベルース君がジャックに「お母さんは無事?」と聞いたのに、ジャックは「知らん」とそっけなく答えます。
嗚呼無情としか言いようがないです。

だいたいこんな無謀で適当な潜入計画を作ったあげくに母親を殺害されてしまって、ジャックは少しは責任感じろよなんだよその態度はくぁwせdrftgyふじこlp

この後、ドラマでは全く彼の消息に触れてません。
殺されたのか?生きてるのか?

ところがドラマのDVDおまけ特典映像には、ベルース君は間一髪テロ組織から救出された様子が載っているとのこと。

たぶん尺の都合で削られたのでしょうね。
脇役の悲哀を感じました。

まあ救出されたとしても、こんな不幸ばっかりで、彼はトラウマの塊になってろくな人間に成長しないと思います。

「24」はこういう不幸な人が多すぎです。
そのうち「24:不幸人物列伝」とか書こうと思ってます。

 

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